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ブーメラン

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ブーメラン(半円)型平面の平屋の建物。ゴルフのクラブハウスを想定。シェル構造の原理を利用している。

花のように開く4本のV型支柱群が屋根を支える。ピン接合の支柱は下端では一点に会しているがこれだと建物が倒れてしまいそうである。しかし心配不要である。

その原理は我々に馴染みの深い、三角スケールを用いれば容易に理解できるだろう。

通常のまっすぐな三角スケールは、一辺で自立させることはできず、すぐ倒れてしまう(A図)。
しかしこれをもし、グニャッと曲げることが出来れば(B)、これは自立し、倒れない(C)。

これは、三角スケールを曲げたことで、倒れMに対するスタンス:抵抗巾Lができたためである(D)。いわば半円形のシェルとなったのである。(タテ使いシェル)

三角スケールは自立しない(倒れる)

半円型に曲げると。。

左下断面図に示すように外壁位置には何も構造体がないので、連続的なガラス壁にすれば、妨げのない、透明なファサードとすることができる。

V型支柱が人の頭に当たるというのなら、RCのちょっとした立上りの基礎柱を設ければよいだろう。

自立する(倒れない)

スタンスLのおかげで倒れない

左の断面図だけでは、どのようにして安定しているかは分からないだろう。立体構造ならではである。

当然ながら、横力に対しても抵抗でき(短辺、長辺とも)、追加部材は不要である。

私としてはシェル構造を利用して最初に考案した案。これ以降、シェル構造を利用した構造形態の研究(探求)、考察(スタディ)にいそしむこととなった。

改めて study のページを見て頂ければ、「シェル」をkeywordとした案が多いことにお気づき頂けるだろう。

ラフ模型

支柱のユニット:4本支柱

支柱別案:Shevron-type
(折版構造型)


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