t o p  > works1: d o s '04〜 > 目白幼稚園・東京専門学校

建築設計: K & FACTORY

←前ページに戻る




東京都豊島区、山手線目白駅前に建つ、幼稚園と専門学校の複合施設。 地上7階、地下2階。鉄骨造。

ファサードのパンチングメタルには、アーティスト Rikki Kasso氏の手による パブリックアート:一組の男女の子供の絵がアスキーアートにより描かれている。

構造的には純ラーメン構造を主体とし、軸ブレースを併用している。

構造上の最大の特徴は低層部にある斜め柱である。
この柱の真下位置の地下に音楽ホールがあり、ここに上層の柱を落とすことが出来ないためこのような計画とした。

本柱は柱=鉛直力伝達材としての役割とともに、 地震力に対してはハの字型偏心ブレースとして働き、 低層部の大部分の地震力を負担する。

またハの字型ブレースであることで適度な水平剛性を持っている。すなわち

・Λ型=ブレース頂部が一点に会する形だと堅すぎる
・ブレースなし=柱抜けだと柔すぎる

これらブレース構造とラーメン構造のちょうど中間程度の堅さを持ち、建物全体の剛性バランス(剛性率)を改善している。

また本柱頂部より吊り材にて2F床を吊り下げている。

建物短辺方向も純ラーメンを基本とし、連層のハの字型偏心ブレースフレームを用いた。

ハの字ブレースはこれまでに何度か用いたが、ハの字の開き具合で容易にフレームの剛性を操作でき、 非常に使い勝手の良い耐震デバイス(要素)である。

本建物でもこの特徴を生かし、例えば短辺方向については建物のねじれ=偏心率をほぼゼロにしている。

山手線車窓から臨める、人目に付く建物であり、また独立後最大規模のため、尽力した。