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トルソー

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いずれも屋根は図示せず

イメージフォト:デザインモチーフ

バタフライ型のシェル
2つのシェル(ボールト)は互いに異なる方向:A,Bへ開こうとするが、 2つが交わる稜線で互いに拘束しあう

成Bのシェルは長さBの壁柱として働く
長手方向については長さLの壁として働く

シェルの構成
左:鋼板、RC壁 右:H鋼などの骨組

内部に床を設けた場合
床スパンが大きい場合、軽微柱(ポスト)で支える

brothers & sisters  形態バリエーション


女性の胴体:torso トルソーをモチーフとした、
くびれた形態のシェル構造。

教会を想定。

■ バタフライ形シェル

2枚の円筒型シェルが角度を持って結合され、くの字型の、いわゆるバタフライ形の壁面を形成する。

バタフライを形成する2つのシェルは、力を受けると、それぞれ開いて平面になろうとする。
しかしそれらは、左図で示すように、開こうとする方向が互いに異なるため、結合線=稜線の位置で互いに拘束されることになる。
その結果、稜線位置になんの補剛材もナシにその形状が保持される。 稜線位置には強固な梁やトラス梁、あるいは補剛壁など全く不要である

稜線の反対側:バタフライの両端はそのような効果がないが、 建物の1F床、あるいは屋根であるため、それらがシェルの形状保持材=ダイヤフラムとして働く。

このバタフライ形のシェル壁2組で建物の左右から覆う。
シェルは外殻構造を形成し、建物重量を支え、またあらゆる方向の水平力=地震力、風荷重に抵抗する。

左図で示すように深さ(成)=Bのシェルは短辺(左図横)方向の水平力に対して長さ=Bの壁と同様に働く。
長手(図タテ)方向については長さLの壁として働く。

シェルの構成方法としては、鋼板、RC壁などの面材によるもの、H鋼+ブレースの鉄骨骨組による線材、などが考えられる(左下図)。

 

2組のシェル壁の隙間はエントランスとしたり、あるいはガラス壁として、ステンドグラスを入れてもいいだろう。

教会、ウエディングチャペルなどに適する。

■ デパートにも

上記では内部に床がない形式だが、シェルは鉛直、水平両方に抵抗できるから、 内部に床を設けてその力をシェルで支持する形とすることもできる。

1-2枚の床を設けて小規模住宅としたり、あるいは6-7枚の床を設けたビルなどにもできる。
シェルはなるべく穴が開かない方が望ましいから、デパートのような、窓が余り必要でない建物が適する。

■ パワフルな造形

円柱を単に途中で絞っただけの形態であるが、非常にパワフルな、主張のある造形だと思う。
「くびれ」の位置、プロポーションを操作することで、非常に多様な造形ができる。(左下図)

「腰」より上の部分は、上方ほど広がっていく形態なので、外観及び内部空間とも強い上昇感を演出できる。


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